ひかるのブログ

マキシマリスト地方医大生

「試験のご褒美」でスタバに行くな

試験が終わった.夏休みだ.

インスタグラムを開くと,フラペチーノが画面の端から端まで往復するストーリーズが投稿されていた.こんな文字列を添えて.

 

試験終わりのご褒美♫

 

当人にはいたって当然のことだと思って投稿してるのであろう.僕はかつて恩師に言われた言葉を思い出した.

 

「ご褒美」ってなんだろう(前置き)

中学受験生は往々にして,進学塾に通う.自分から通いたいと志願する小学生もいるが,それは少数派である.基本的には親が「通わせる」のである.「親族を中高一貫で固め,中学受験を当たり前だと思わせるのは『通わせる』に入るのか」などという問題は置いておく.話を戻そう.本人の意図に反して通わせるのは難しいことのはずである.一体親はどのようにして子供を塾に通わせ続けるのだろうか.正解は「ご褒美」である.

問題が解けたご褒美.復習テストでいい点数が取れたご褒美.模試の偏差値が志望校に届いたご褒美.S○PIXオープンでA判定がでたご褒美.ちなみに僕は某御三家オープンと2/3日受験国立男子校オープンを受けたがどちらもDかE判定だった.

僕は一度もそのような「ご褒美」をもらったことがなかった.クラス分けテストがよくできたことでゲームを買ってもらっていた同級生を羨ましく思ったのを覚えている.

でもそれ(ご褒美)は間違っていて,究極のご褒美は「受験の合格」のはずである.中学受験の塾に通い,問題集を解き,模試を受けるのは決してゲームを買ってもらうためではないはずで,中学受験で合格するための努力のはずである.

中学に進学して感じたのだが,いわゆるT波大K場中のような優秀な中学受験生が集う学校であればあるほど「ゲームを買ってもらえない」側が多かった気がする.

 

じゃあ「試験のご褒美」ってなんだろう(本編)

高校時代の恩師に,「受験生の最大のご褒美は『大学合格』なのだから,模試やその判定如きで陳腐な"自分へのご褒美"を用意するな」と言われたことがある.まさしく前章に書いた通りだ.行為の中に目的を見出せる人は強い.

以下医学部医学科に限定した話になる.もしかしたら他にも当てはまる学部はあるかもしれないが,基本的に他の学部には当てはまらない話だと思って欲しい.

医学部医学科を卒業することの目的は何か?当然ながら医者になることである.ここでの「医者になる」は「国試に合格する」の意味である.河野〇斗も医者として働いていないが国試は合格している.

僕たち医学部に入学した人は「医者になる」ことを目的として入学したはずである.大卒資格が欲しいのならば他の4年生大学に通えばいい.わざわざ6年かける必要はない.高学歴の肩書が欲しかったのなら早慶に行けばいい.(高校生の頃は地方大だけど国立医なら高学歴扱いされんじゃね?と思っていたが地方国立医は鶏口なので,スポ科などの"下位学部"であっても早慶の方が高学歴だしお得である.と思う.)

では医学部の苦行の様な試験一つ一つ通す目的は何か.それはすなわち進級して卒業して国試の受験資格を得るためである.

つまり,医学部の試験を合格する究極の目的は「医者になるため」であり,それこそがご褒美なのである.決してスタバのフラペチーノを飲むために試験勉強をし,61点のスライディング合格を決めているわけではない.

スタバのフラペチーノはもちろん美味しい.何より一食分のエネルギーを補充できる.しかしそれを摂取するのに試験だのご褒美だの理由をつけるのは野暮ではないか.フラペチーノはフラペチーノ単体で楽しめばいい.

 

早く医者になりたい

 

 

 

 

最近読んで良かった本↓

メリット:医学部っぽいことを言えるようになる

デメリット:今の時代に医者になろうとしたことを後悔する